Blog記事一覧 > 治療について - KAIFUKU in 大 〜足と姿勢、自律神経の総合整体院の記事一覧
「“楽しめる”という視点から見えてきた根本治療の本質」
私がシューズやインソール、酵素ドリンクなどを取り入れて施術を組み立てているのには、理由があります。
もちろんそれが、とても効果のある治療方法だということは間違いありません。
ただ、シューズ、インソール、酵素ドリンクを使わなくても、トレーニングを頑張れば、食事指導を頑張れば、痛みや不調を取り除けることがあります。
ではなぜそれらを取り入れるのか。
一言で言うと、それは「患者様が楽しめる」ことにつながるからです。
健康になるために必要なことを、ただ“我慢”や“努力”として捉えるのではなく、「歩くのが楽しい」「身体の変化が面白い」「飲んで嬉しい気持ちになる」
そんなふうに、前向きに取り組める状態をつくること。
それが、結果として身体を整える力を引き出す大きな要素になると、私は考えています。
日々、施術をしていたり、Instagramやブログなどで発信をしていると、ふと立ち止まって考えたくなる瞬間があります。
“根本治療”という言葉は、響きとしてはとても魅力的です。
しかし実際には、
「何をもって“根本”とするのか?」
「誰がそれを望んでいるのか?」
「そのタイミングは本当に今なのか?」
といった、答えのない問いと向き合い続けることでもあります。
私の思う“根本治療”を患者様が求めていなければ、それは治療家の独りよがりになってしまうのです。
「救いたい」
「今がベストなタイミングだ」
「いつか気付いてくれる時が来るはずだ」
その思いが強くなればなるほど、相手の背景や気持ちを置き去りにしてしまう危うさがあります。
患者様にとっての現実は本当にさまざまで、
仕事が忙しい方、介護や育児に追われている方、とっても余裕のある方、過去の治療経験に疲れてしまった方、遺伝的な体質と戦っている方。
「この方には今、絶対にこの治療が必要だ」
そう思って提案した治療内容が、本当に“その人にとって”の正解だったのか。
今となっても、はっきりと言い切れないことがたくさんあるのです。
また、知識や技術をいくら高めても、突き詰めれば突き詰めるほど、人体の奥深さを知ることとなり、
遺伝、心、生活習慣、環境などが複雑に絡み合う、人の人生の複雑さに、諦めるわけではありませんが、
もはや他人である私の対応力だけでは“限界がある”と言いきってしまう方が優しさであり、時に良い結果を生むのではと、
気が付けば自問自答していたりします。
ただ最近になって
大前提である治療の正解、不正解の中に“それって楽しい?”を加えることでより“根本治療”に近づくことになるのではと、言葉にしてはっきりと言えるほど、実感しているのです。
・施術+インソール処方で即効性を体感。
・デザイン、機能性の良いシューズを履いてワクワク。
・酵素ドリンクで健康的に楽しく食事介入。
笑顔やワクワクを一番のゴールとして、その中に私の治療ルールを付け加える。
“根本治療”という言葉の重みと曖昧さと一緒に
「また歩きたくなる」
「やってみたくなる」
「なんだか嬉しい」
そんな気持ちを一緒に共有できる整体をこれから作っていきたいと思っています。
結局「歪み」って何なのか?
私は臨床の現場でにおいて「〇〇さん、歪んでいますねー」と患者様に伝えることがよくあります。すると、私は“歪みがわかる特別な存在”として患者様に認識されることになります。実際に歪みがあるのであれば、それを伝えることは間違いだとは思っていません。ただ、整体を医療の一環として考えるならば、そこで生まれる権威性を誤った形で利用することは避けるべきです。一方で、整体をサービス業と捉えるならば、この点はそれほど問題にはならないでしょう。
月日が流れ、気がつけば20年。
整体業界と患者様が抱える歪みについての捉え方の差を埋めるきっかけになればと、この機会に改めて整理し、言葉にしてみようと思います!
1. 歪みの原因は? 先天的か?後天的か?
まず、歪みの原因は大きく二つに分類できます。
- 先天的なもの(生まれつきの骨格の特徴)
- 後天的なもの(生活習慣や姿勢の癖による影響)
ここで考えることは、先天的なもので進行性のあるものなのか、どの程度のケアが適切になるのかということです。また、後天的な歪みは「筋肉のアンバランス」によるものなのか、「骨の変形」を伴うのかが重要になってきます。筋肉のバランスの問題なら調整が可能ですが、骨に変形がある場合は長期的なケアやインソールやトレーニングが必要になります。
2. 歪みはどこから始まるのか?
歪みがどの部位から発生しているかによって、体への影響は大きく変わります。
- 足首:偏平足や回内足(オーバープロネーション)
- 膝:X脚やO脚
- 股関節:内またやがに股
- 腰:反り腰や骨盤の後傾
- 背骨:側弯症など
身体の歪みは下から上へ、上から下へ、そしてどこかでぶつかり合い、その部分において影響が出ることが多くあります。上から治すのか、下から治すのか、正しく評価することが大切です。
3. その歪み、本当に痛みと関係している?
「歪みがあるから痛みが出る」とは限りません。他にも考慮すべき要因があります。
例えば、
- 内臓のコンディションが悪いと歪みが生じる → 一般の方には馴染みがないかもしれませんが、内臓の状態が姿勢や筋肉の緊張に影響を与えることは珍しくありません。
- ストレスや自律神経の乱れが歪みに関与する → 精神的なストレスが筋肉の緊張を引き起こし、姿勢に影響を与えることがあります。
中から治すのか、外から治すのか、ですね。
4. 歪みは治すべき?
歪みを整えることが必要なケースもあれば、必ずしも優先すべきでないケースもあります。
- 美容・見た目の観点 → 歪みを整えることで姿勢が良くなり、見た目が改善する
- 慢性的な痛みがある場合 → 歪みよりも、痛みの本当の原因(筋肉・神経・内臓・ストレスなど)を考えることも重要
人によって健康のレベルが異なるため、歪みの影響も個々で違うことを考慮しながら施術を組み立てる必要があります。
「ただ歪みを治す」のではなく、「本当に必要なケア」を患者様のニーズに合わせて提供する。
私が日々大切にしている考えになります。
皆さんも、自分の体の状態を見つめ直し、長期的な健康維持のために何が最適かを探してみてください!
KAIFUKU in 大 ~足、姿勢と自律神経の夙川総合整体院~
筋肉は ”柔らかいor固い” どっちがいいの?
皆さんは、美容院やマッサージなどで
「肩、かなり凝ってますね」
「腰の筋肉、すごく固いですよ」
と言われたことがある方も多いのではないでしょうか。
すると、「筋肉が固い=悪いこと」と、どこかで思い込んでしまいがちです。
たしかに、コリやハリといった症状は不快なものですし、柔らかくなった方が良いです。
ですが本当に、「筋肉が固い」ことは悪なのでしょうか?と、疑問を持つことが結果的に筋肉を良いコンディションに戻していくためには必要、ということについてお話したいと思います。
そもそも、体に無駄な反応はない
まず前提として、人体に起こる反応には、すべて何かしらの意味があります
。
筋肉が固くなるというのも、体を守り、バランスをとろうとする“適応反応”の一つ。
つまり、その固さにも理由があるということです。
• 骨格の歪みを補うために、筋肉が緊張して支えている
• 骨がもろくなり、それを守るように周囲の筋肉が固くなっている
• 関節が不安定で、そのぶん筋肉が支えようとしている
• 内臓に不調があり、反射的に関連する筋肉がこわばっている
• ストレスなどで交感神経が過剰に働き、全身的に緊張している
• 局所的な炎症をかばうために、筋肉がその部位を守っている
• 血液やリンパの流れが滞って、むくみによって筋肉が張っている
これらに共通するのは、「体が必要として、その固さを作っている」という点です。
筋肉の固さは、防衛反応の一つ
筋肉が固くなるというのは、体が自らを守ろうとする“防御のサイン”とも言えます。
つまり、「固さ=悪」ではなく、「固さ=体が正しく働いている証拠」である可能性を考える必要があります。
このような筋肉を、何も考えずに「ほぐしてしまう」と、かえって体のバランスを崩してしまうこともあります。
臨床でよくあるケースとしては、不安定な関節を筋肉が支えている状態で、それをゆるめてしまうと支えがなくなり、痛みやぐらつきが悪化することがあります。
ただし「間違った固さ」もある
とはいえ、すべての固さが“必要なもの”とは限りません。
体が受け取る情報に誤差が生じたり、脳が勘違いを起こすこともあります。
また、神経が過敏に反応していたりすることで、本来は必要ない筋肉の緊張が続いているケースもあります。
こうした“体の誤作動”に気づいてあげることがとっても大事になってきます。
「固い」は悪ではなく、“サイン”です。
ですから、「筋肉が固いですね」と言われたときには、
単純に「悪いこと」と決めつけるのではなく、
「なぜ今、この筋肉は固くなっているのか?」
という視点で体を見ることが大切です。
筋肉の固さは、今の体の状態を映す“鏡”のようなもの。
そこに意味があることを知ることが、より深く体を理解していくうえで必要です。
ストレッチは腰痛に効く?それとも悪化する?
「ストレッチは腰痛に効果がありますか?」
これは、ご来院される患者様からよく聞かれる質問のひとつです。
私自身、この質問に対して「やったほうがいい」と伝えることもあれば、「今は控えたほうがいい」とお伝えすることもあります。結局のところ、腰痛の原因やその人の体の状態によって、ストレッチの効果は変わってきます。
とはいえ、わかりやすい何らかの基準を作るとすれば、次のようなパターン分けができるのかなと思いましたので参考にしてみてください。
ストレッチが効果的な腰痛タイプ(やったほうがいい人)
① 反り腰(腰椎前弯タイプ)の人
腰が過剰に反っている人は、大腿四頭筋(太ももの前側)や腸腰筋のストレッチが効果的です。これらの筋肉が硬くなると骨盤が前傾し、腰の反りが強くなり、腰痛につながります。
しかし、このタイプの人がハムストリング(太ももの裏)を伸ばしすぎると、さらに骨盤が前に傾き、腰への負担が増すため、注意が必要です。
② 猫背・腰が丸まりやすい(腰椎後弯タイプ)の人
逆に、腰が丸まりやすい人(特に高齢の方に多い)は、ハムストリングや殿筋(お尻の筋肉)のストレッチが有効です。これらの筋肉が硬くなると、骨盤が後傾し、背中が丸まりやすくなります。
ただし、このタイプの人が大腿四頭筋をストレッチしすぎると、さらに骨盤が後傾し、腰痛が悪化することがあるため、バランスを考えながら行うことが重要です。
③ 活動的でエネルギーが高い(躁傾向)の人
普段から動きが多く、交感神経が優位なタイプの人は、ストレッチによって筋肉を緩めることでパフォーマンス向上につながることがあります。特に運動後のストレッチは、疲労回復や柔軟性の向上に効果的です。
④ 仕事終わりや運動後のストレッチ
仕事や運動後は体が温まり、筋肉の柔軟性が高くなっています。このタイミングでストレッチを行うと、体がリラックスし、血流が良くなるため、腰痛の予防や回復に役立つことがあります。
ストレッチを避けたほうがいい場合(やらないほうがいい人)
① うつ傾向が強い人
うつ傾向の人は、副交感神経が過剰に働き、全身の筋肉が緩みすぎていることが多いです。その状態でさらにストレッチを行うと、体の支えが不安定になり、逆に疲れやすくなることがあります。こうした場合は、ストレッチよりも軽い運動やリズム運動のほうが適しているかもしれません。
② ぎっくり腰などの急性腰痛の人
炎症が起きている状態で無理にストレッチをすると、症状が悪化することがあります。特に動かすと痛みが強くなる場合は、まずは安静にし、炎症が落ち着いてから慎重にストレッチを取り入れることが大切です。
③ 仕事や運動の前のストレッチ
仕事や運動の前に長時間ストレッチをすると、副交感神経が優位に働くこともあり、リラックスし過ぎてしまうことや、筋肉の力が発揮しにくくなり、腰を支える機能が低下することがあります。特に、重量を扱う作業やスポーツをする前には、静的ストレッチ(じっと伸ばすストレッチ)よりも、軽い動きを取り入れた動的ストレッチのほうが適していると言われています。
もちろん、これらの内容で全てをカバーできるわけではありません。
最終的にはストレッチ後の体の感覚を長期的に観察し、自分に合う方法を探っていくことが大切です。
ただ、体が良いと感じたことは不思議と習慣化されていくものです。
長期的な体の健康を維持するために、自分の感覚を養うことが一番重要だと私は思っています。
是非参考にしてみてくださいね。
西宮市、宝塚市、芦屋市、夙川、苦楽園口周辺で整体をお探しの方は、KAIFUKU in 大へ、ぜひご相談ください。