その歩き方、骨格のクセかも
その歩き方、骨格のクセかも
骨格が動き方を左右する理由
歩き方や走り方は、その人の「骨格のクセ」が大きく影響しています。たとえば、骨盤の傾きや足の配列によって、重心の位置や足の運び方が自然と変わってくるのです。
実際に当院でも、初めての方の歩き方を見るだけで、おおよその身体の使い方や負担のかかっている場所が見えてくることが多くあります。
たとえば、こんな傾向があります。
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骨盤が前に傾いている人は、反り腰気味になりやすく、腰まわりに負担が集中します。結果として、腰痛や張り感が出やすくなる。
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反対に、骨盤が後ろに傾いている人は、上半身が後方に倒れやすくなり、バランスを取るために足に余計な荷重がかかります。すると、ふくらはぎや足裏が疲れやすくなったり、足の痛みが出やすくなる。
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O脚の方は、足の外側ばかりを使いやすく、膝や股関節に負担がかかりやすい傾向がある。
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X脚の方は、膝の内側にストレスが集中しやすく、偏平足になりやすい特徴があります。足全体の安定性が下がるため、歩行時にふらつきやすく、膝痛にもつながりやすくなる。
このように、骨格の特徴によって歩き方に「クセ」が生まれます。そしてこのクセが積み重なることで、疲れやすさや痛みといった形で体にサインが現れてくるのです。
では、こうしたクセは変えられるのでしょうか。
結論から言えば、完全に「治す」というよりも、体に合った「再教育」をしていくことが大切です。特に大人の場合、まずは今の体の状態になった理由を考えながら状況を整理整頓することが大事だと思っています。
自分の骨格に合った重心のかけ方、使うべき筋肉のバランス、無意識の姿勢のクセなどを見直していくことで、少しずつ歩き方・走り方は変わっていきます。
「なんとなく歩いている」状態から、自分の身体の使い方に気づくことが、第一歩だと思っています。