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「動きが悪い」は、悪でしょうか?

2025.03.27 | Category: 未分類

よく私は、患者様に対して

「○○の動きが悪いですね。○○のエクササイズをしましょう」

といった形でアドバイスをします。

基本的な考え方として、「動きの悪さ」を改善することは、痛みや不調の改善、健康維持において非常に有効です。可動域を広げることで筋肉や関節の負担を軽減できたり、血流やリンパの循環がよくなるなど、全身への良い影響が期待できます。

しかし一方で、「その動きの悪さは、必ずしも“直すべきもの”なのか?」という視点も同時に持つことが大切だと感じています。

整体師として現場に立ってきた中で、動きの悪さにも「すぐに改善すべきもの」と「一旦は許容していいもの」、「受け入れて他で代償すべきもの」があると実感しているからです。次にいくつかの例を挙げてみたいと思います。

 

柔軟性には“才能”や“限界”がある

以前、プロのキックボクサーの方を施術させていただいたことがありました。

その方は「股関節が硬く、キックが苦手。可動域を広げたい」とご相談くださいました。

確かにキック動作において股関節の柔軟性は重要です。

しかしその方の体を診てみると、股関節の骨格の形状や、筋肉の質そのものが非常に硬く、いわゆる「生まれつきの硬さ」とも言えるものでした。どれだけストレッチや施術をしても、可動域の変化は非常に限られており、「これ以上の柔軟性向上は難しい」と判断せざるを得ませんでした。

この経験から私は、「柔軟性にも持って生まれた“才能”や“限界”がある」ということを強く実感しています。

すべての人がヨガインストラクターのような柔らかさを目指す必要はありません。必要以上に柔らかさを追い求めることが、逆に身体を壊すリスクにもなり得るのです。

 

「うつ状態」で動きが悪い時に、無理は禁物

心の状態も、身体の動きに大きく関係しています。

うつ症状のある方は、気持ちだけでなく、身体の反応そのものが鈍く、重くなってしまうことがあります。筋力や柔軟性の問題ではなく、神経やホルモンの状態によって「動けない」「動きたくない」と感じてしまうのです。

このような状態で無理に体を動かそうとすると、かえって心の負担が増してしまい、逆効果になることもあります。

「動けない時期」は、心と体が「一度休みたい」とサインを出しているとも言えます。

そのサインを無視して、「とにかく動かそう」「改善させよう」とすると、かえって悪化してしまう可能性があるのです。

整体では、体の状態を見ると同時に、最も効率的に身体が回復するプロセスを見極める必要があります。

 

組織の線維化によって、動きが制限されているケース

身体を長年酷使してきた場合や、同じ動作を繰り返し続けた場合、筋肉や腱、関節まわりの組織が「線維化」してしまうことがあります。

これは、コラーゲン繊維が過剰に蓄積され、組織がゴワゴワと硬くなる現象で、一種の“老化”とも言えます。

このような場合、無理に伸ばしたり動かそうとすると、さらに線維化が進んで逆効果になることがあります。

また、炎症を引き起こして痛みが強くなることもあります。

「動かせば動くほど良くなる」という考えが通用しないパターンもあり、段階的にアプローチしていく必要があります。

筋膜リリースや血流改善など、間接的なアプローチから始めることも大切です。

 

内臓疾患や自己免疫疾患による影響

内臓の不調は、見た目にはわかりづらいですが、筋肉や関節の状態に影響を与えることがあります。

たとえば、腎臓や肝臓が弱っていると、腰まわりや背中に硬さや痛みとして現れることがあります。

また、自己免疫疾患(例:関節リウマチ、膠原病など)によって、関節や神経そのものが炎症を起こしているケースでは、そもそも「動かせば改善する」というフェーズではないこともあります。

このような背景を持つ場合、病気の背景をしっかりと分析し、根本的な問題にアプローチすることでしか、回復させることができません。

 

「動きの悪さ」は許容すべき時期・状態もある

「動きが悪い=すぐに直さなければいけない」というわけではありません。

むしろ、「身体の動きにくさ=身体が動きを嫌がっている」と考え、嫌がる理由を取り除いてあげると、自然と痛みや不調から解放され、気が付けば動くようになっていたということがよくあります。

「動かせば改善する」という発想の前に、「その動きの悪さには、どんな背景があるのか?」をしっかり見極めること。

これが、身体を良くしていくために最も大切な考え方だと思っています。