自律神経の不調と歩行の乱れ
歩き方の乱れに、自律神経が関係していることも
「なんだか最近、歩くとふらつく気がする」
「足が地についていない感じがする」
こういった相談を受けることがあります。
一見すると筋力の低下や加齢の影響のように感じられるかもしれませんが、
実はこのような歩行の不安定さには、自律神経の乱れが関係していることもあります。
結論からお話しすると、歩行=筋肉の働き=神経の働き、このように考える必要があります。
自律神経がうまく働かなくなると、
姿勢を保つための深部の筋肉(体幹)や、歩くときに無意識で使われる細かな筋肉の力が入りにくくなります。
それにより、歩くときのタイミングや重心移動がズレてきて、身体全体のバランスが崩れていきます。
注意しなければならないのは、筋力の低下や歩行の乱れが長期間続くと、足の機能自体が退化してしまうことです。
すると、いざ自律神経の状態を整えようとしても、足の感覚や連動性が取り戻しづらくなり、改善のスピードが鈍くなってきます。
これは特に、年齢を重ねた方ほど注意が必要です。
若い方であれば一時的な乱れも比較的早く回復できますが、
加齢とともに足の機能は退化する一方で、回復力も落ちてくるため、「歩き方のクセ」が戻らず、そのまま慢性的な不調につながりやすくなるのです。
不調がなかなか良くならない背景には、
実は「歩き方の乱れ」が関係していて、
その歩き方の乱れを引き起こしているのが「自律神経の不調」だった
というケースは少なくありません。
歩行の質をあげることは自律神経の不調を改善するためにとても大事な項目だと思っています。